坂戸の大宮住吉神楽 選択無形民俗文化財に
2010年1月16日(土) 埼玉新聞を抜粋編集
国の文化審議会(西原鈴子会長)は、坂戸市の「坂戸の大宮住吉神楽」を記録作成等の措置を講ずべき無形の民俗文化財(通称・選択無形民俗文化財)に選ぶよう玉井日出夫文化庁長官に答申した。
坂戸の大宮住吉神楽は、同市塚越地区で伝承される神楽。年3回の大宮住吉神社祭日に境内神楽殿で演じられている。鈴や幣束などを手に持つ舞や、神話を題材にした黙劇で構成される。一演目中に、儀礼的な所作と演劇的な要素を併せ持つ点が特徴。地域芸能の変遷過程を示すことなどが評価された。現在22演目が伝えられており、このうち神話を題材とする12演目が「十二神楽」と称される。
選択無形民俗文化財は、重要無形民俗文化財以外の無形民俗文化財のうち、消滅の恐れがある記録や保存、公開に際して国の経費補助を受けられるもの。県内ではこれまで、鶴ケ島市の「脚折の雨乞行事」や秩父市の「中津川の鉄砲堰製作技術」など13件が選択されている。