「蔵造り」観光客 2、3割アップ 川越市、つばさ効果で
2010年3月25日(木) 埼玉新聞を抜粋編集
昨年3月から9月まで放映されたNHK朝の連続テレビ小説「つばさ」の舞台となった川越市は24日までに、昨年1年間の観光客数(入り込み観光客)をまとめた。市全体では前年比3・8%増の627万5千人にとどまったが、メーン通りである蔵造りの町並み(一番街)周辺の時の鐘や菓子屋横丁では2、3割アップした。市は「昨年から統計方法を変えたため、一昨年と比較して42万人減少した川越まつりの観光客数を考慮すれば、『つばさ』効果で全体的に20%は増加したとみている」と分析している。
市によると、時の鐘は約63万4千人(前年比23・4%増)、菓子屋横丁は約59万人(同29・1%増)、川越まつり会館は約8万5千人(同13・6%増)、喜多院は約41万3千人(同8・8%増)と一番街周辺の施設は大幅に増えた。
菓子屋横丁など入場料がなく入場者数をカウントできない施設については、職員が毎月平日と休日の各1日、街頭で出入りの客数をカウント。この数字を基に算出した1カ月間の総数に、周辺施設との重複を避けるための係数0・7を掛けた数字を入り込み数としている。
同市は「今後も撮影のロケ協力を行うフィルムコミッションを立ち上げたり、織物市場や山崎家別邸などの歴史的施設を整備するなど観光政策を積極的に推進したい」と話している。