埼玉県と楽天が物産や観光で連携
2009.7.3 産経新聞を抜粋編集
埼玉県は3日、日本最大のインターネットショッピングモールなどを運営する「楽天」(東京都品川区)と物産のPRや観光振興などで連携する協定を結んだ。協定により、楽天は県の特定イベント参加者にモールで使える500円分のポイントをプレゼントするサービスを始める。楽天が都道府県とポイント配布で連携するのは初めてだという。
埼玉県の上田清司知事と楽天の三木谷浩史会長兼社長は3日、都内のホテルで協定調印式を行い、がっちりと握手を交わした。
調印後、三木谷社長は「データを持つことが楽天の強み。データを活用して県と一緒に戦略を立てられれば」と連携に期待を寄せた。
県によると、今回の連携は楽天側から持ちかけられた。楽天には、自社が運営する日本各地の特産品を紹介するウェブサイト「まち楽」の埼玉県コーナーを充実させたいとの思惑があったという。
県にとっても、会員約5300万人を擁する楽天との連携は、幅広い層に県をPRする場を広げることができるというメリットがあり、協定の締結となった。締結とともに3日から、まち楽で上田知事のメッセージなどが掲載された。
また、ポイントプレゼントで、楽天は「新規の会員獲得が見込める」としている。
ポイントがもらえるイベントは、11日~9月13日実施の県内伝統産業体験工房など89カ所をめぐる「県ものづくりスタンプラリー」。各所に置かれた県のマスコット「コバトン」のイラストに付いた携帯電話QRコード5種類を集めることが条件になる。
上田知事は「県のネットの利用人口は全国3位。アニメの聖地もありB級グルメも盛んだ。いろんな部分で連携できるアイデアがあると思う」と話している。