2009年1月23日金曜日

不況 人材獲得の好機 農林業で求人ラッシュ

 2009年1月18日(日)埼玉新聞を抜粋編集
 
 派遣切りなどによる失業者が急増する中、後継者不足が続いていた農林水産業の求人がラッシュ状態だ。不況を人材獲得の好機とする狙いで、農林水産省によると、埼玉県関係の求人は農業十九人、林業二十三人の計四十二人。農業法人や森林組合、水産会社などの求人は全国で千八百人を突破し、応募の問い合わせも二千件近く。「近年、これだけ農林水産業への就職に関心が集まったことはない」(農水省幹部)として、国や自治体、業界団体は相談窓口設置や研修支援など就労を応援する取り組みを強化している。

 農水省が業界団体から集約した今月十六日現在の全国の農林水産業求人数は計千八百十人。求人の急増を受けて実態を把握しようと急きょまとめたもので、内訳は農業関係が八百三十三人、林業が七百八十二人、漁業が百九十五人だった。

 各地の就労相談会も盛況だ。「仕事がきつく、景気の良いときは見向きもされない」(全国森林組合連合会)といわれた林業が脚光を浴び、同連合会が九、十日に大阪で開いた説明会には千七百人が来場した。埼玉県が十六日にさいたま市内で開いた就農支援セミナーも約二十人の定員が満員。二月開催分は定員を増やす。