2009年1月20日火曜日

板碑(いたび)に見る中世の姿 嵐山で企画展 

 2009年1月17日(土)埼玉新聞を抜粋編集

 嵐山町菅谷の県立嵐山史跡の博物館で、中世の板碑約九十点を通して人々の信仰や営みを探る企画展「板碑が語る中世~造立とその背景~」が行われている。

 板碑は石製の供養塔。県内に造立された板碑の数は日本一を誇り、材料に緑泥片岩(青石)という石材が使われていることも特徴の一つ。

 熊谷市にある嘉禄三(一二二七)年銘の整形板碑は起年銘のある日本最古。東松山市大谷地区で見つかった阿弥陀三尊の図像板碑は今回が初公開で、上部は失われているものの大型板碑と推定されている。

 また、板碑の未完成品が発見されたことで板碑石材の加工作業が実証された小川町下里地区の板碑石材採石遺跡なども紹介している。