2009年1月28日水曜日

街中に昭和再現 寄居  うどん、おでん屋台並ぶ

2009年1月27日 読売新聞を抜粋編集

 屋根から突き出たタワーの上に懐かしいオート三輪、店の中には屋台がずらり――。寄居町の中心街に、内外装を昭和30年代のイメージで固めたテーマパーク「ふるさと屋台村よろし市場」が登場し、若い人やお年寄りなどの人気を集めている。地産地消をモットーに、街おこしにも一役買いそうだ。

 「寄居」「ローカル(地域)」「支援」の頭文字から名付けた「よろし市場」。広さ約200坪の店内には昭和30~50年代の音楽が流れ、うどんやおでん、焼き鳥など7台の屋台が並ぶ。駄菓子屋や射的場、ピンボール台など懐古趣味のオンパレード。食材はいずれも協力を得た近隣農家から購入したものばかり。肉汁うどんの大500円、小400円、すいとんが500円など、手軽な値段も人気の秘密だ。

 社長を務めるのは建設業を営む斎藤享弘さん(46)。「色んな食べ物を1か所で食べる場所を作りたい」と、大型薬局が撤退して空いた店舗を、屋台村に作り替えることを思いついた。地元商工会の協力に加え、都内などで「昭和」をテーマとした街づくりを手がけるプロデューサーの久保浩さんを迎えて、店舗作りを始めた。

 内装は、寄居町内でのドラマロケに使われた家屋の一部を屋台に組み込んだほか、廃業したパチンコ店のネオンやイス、カウンターなどを再利用。かつて銭湯などで目にした牛乳の自動販売機なども置き、高度経済成長期の雰囲気を醸し出した。

 斎藤さんの娘、佑紀さん(26)が市場長を務めるほか、約20人の従業員は寄居町の住民ばかり。斎藤さんは「お客さんたちと作り上げるテーマパークでありたい」という。今後、ベーゴマ大会などのイベントも企画している。

 祝日を除く水曜定休。営業時間は午前11時~午後10時。問い合わせは、よろし市場(048・586・0008)。