2009年5月16日土曜日

寄居「男衾(おぶすま)」の地名、後世に 道標設置へ

 2009年5月15日(金)埼玉新聞を抜粋編集

 古代から伝わる「男衾郡(おぶすまごおり)」の地名を後世に伝えていこうと、寄居町の男衾地区の住民たちが木製の道標設置の準備を進めている。労力と智恵、資金を出し合い、今秋にも地区内2カ所に建てる予定だ。

 男衾郡は古代の武蔵国に置かれた20郡の一つ。8郷からなり、武蔵国で一番大きい郡だった。奈良時代の平城京跡からも「男衾郡」の地名が書かれた木簡も出土している。その後、男衾村となったが、戦後に寄居町と合併。「男衾」の名は地名から消え、学校の名前や農協の支店などに使われるだけとなっている。

 この男衾の地にホンダが自動車工場を建設することになったのをきっかけに、この地名を訪れた人たちや若い町民に知ってもらおうと、家屋解体業の瀧澤登さんや会社員の権田孝史さんが中心となって「男衾郡地名保存有志会」を結成。道標を建てることになった。

 道標は2本で、ベイマツの丸太に「武蔵国 男衾郡」と彫る。高さはそれぞれ5メートル、太さは直径60センチほど。資金は寄付。会員たち約10人が、建築業や塗装業など家業の技術も生かして、手弁当で製作している。