2010年4月16日 読売新聞を抜粋編集
埼玉には観光地のある印象が薄いが、実際に来た人の満足度は高い。そんな傾向が、県観光課が15日発表したアンケート調査で浮かび上がった。
調査は、インターネット調査(県内外1031人、昨年9月)と、県内15か所の観光客への対面調査(4060人、昨年10~11月)で行った。
秩父夜祭は、県のネット調査で認知度が20%にとどまった
ネットでは、25の観光名所やイベントの認知度を聞き、「よく」と「だいたい」を合わせ、知っている人が4割を超えたものはなかった。具体的には、「長瀞のライン下り」(38%)、「川越の蔵造りの街並み」(36%)、「秩父夜祭」(20%)などだった。
埼玉の全体的なイメージについても、「新しい・古い」「おしゃれ・ださい」などほとんどの項目で「どちらとも言えない」が5割を超え、存在感の薄さが目立った。「リゾート」「高級感」といったイメージに関しても「あてはまらない」との回答が半数を占めており、埼玉への観光意欲がわきにくい状況にあることを示した。
一方、観光客への対面調査で、埼玉を訪れたきっかけを聞くと、「場所や施設にひかれて」は20%にとどまった。しかし、93%は「また来たい」と回答。ふとしたきっかけで埼玉を訪れ、そのままリピーターになるケースが少なくないことをうかがわせており、同課は発信力を高めていけば観光客は増やせるとみている。