2009年1月20日火曜日

川越市長選告示 現市政めぐり一騎打ち

 2009年1月19日(月)埼玉新聞を抜粋編集

 任期満了に伴う川越市長選が十八日、告示された。前市長の故・川合喜一氏の次男で、弁護士の川合善明氏(58)=自民、民主、公明推薦、社民支持=と前副市長で、財団法人理事長の細田照文氏(68)のいずれも無所属の新人二人が立候補を届け出た。今期限りの勇退を決めた舟橋功一市長(76)=四期=の後継指名を受けて、「舟橋市政の継承と発展」を訴える細田候補に対して、川合候補は「変えよう川越」をスローガンに舟橋市政からの変化を訴える。市政のかじ取り役の継続か刷新か。市内の保守層を二分する一騎打ちがスタートした。

 川合候補は「このままでは基盤整備が遅れ、地盤沈下する」と市政の現状を指摘するとともに、「行財政改革を進めた上で、福祉や道路、子育て支援など本当に必要な事業に取り組む。情報公開を進め、市民にとって何が必要なのかを判断して政策を進めたい」と第一声を放った。

 細田候補は「市職員と副市長などを経験し、県や国へのパイプがある」などと長年の行政上の実績を強調。その上で「教育、環境、観光、福祉などさまざまな課題への公約は市民の意見を聞きながら必ず実行し、『住んで良かった』から『住みたくなる』街づくりを目指す」と力を込めた。

 今回は現職が後継指名した細田候補の対抗馬に自民、公明と民主が相乗りする構図。市議三十九人中二十四人が川合候補への支援を表明している一方、細田候補は「市民党」を名乗る選挙戦を展開する。

 舟橋市長が約四百票のきん差で中野清氏(現・自民党衆議院議員)を破り、初当選を果たした十六年前と同様に、市内の保守層を二分する激戦となるのは必至だ。組織の上滑りの防止を図り、基礎票を取りこぼさず、無党派層をどれだけ取り込めるかが明暗を分けそうだ。

 市長選と市議補選の投票はいずれも二十五日午前七時から午後八時まで、大東南公民館など市内五十六カ所で行われ、同午後九時から川越運動公園総合体育館で即日開票される。両選挙の大勢は午後十一時ごろに判明する見込み。

 有権者数は十七日現在、二十七万二千五十九人(男十三万六千四百九十三人、女十三万五千五百六十六人)。