2009年1月26日(月)埼玉新聞を抜粋編集
川越市長選は無所属の新人で、前市長の故川合喜一氏の次男で弁護士の川合善明氏(58)=自民、民主、公明推薦、社民支持=が、同じく無所属の新人で前副市長の細田照文氏(68)を破り、初当選を果たした。市議会最大会派の議員らが分裂して両陣営を支援するなど市内の保守層を二分した選挙戦は怪文書が飛び交うなど激しいデッドヒートを繰り広げたが、舟橋市政の刷新を訴えた川合氏が保守層や無党派層を含め幅広い支持を取り付け、細田氏を振り切った。
川合氏は保守政党や医師会など市内約二百五十団体の推薦を取り付け、地元選出県議や市議二十四人の支援を受けるなど組織的な選挙戦を展開。「変えよう川越」をスローガンに市政の刷新を訴え、取りこぼしなく支持層を拡大するとともに、無党派層への浸透を図った。
今期限りの勇退を決めた舟橋功一市長(76)=四期=の後継指名を受けた細田氏は長年の市職員と副市長の実績を武器に「舟橋市政の継承と発展」を訴え、支持者を固めるとともに、「市民が主役の市民党」を標榜(ひょうぼう)し、無党派層の取り込みを狙ったが、いま一歩及ばなかった。
当日の有権者数は、二十六万九千四百九十人(男十三万五千百三十五人、女十三万四千三百五十五人)。市長選の投票者数は九万八千三百八十九人(男四万八千七百十一人、女四万九千六百七十八人)。投票率は36・51%(男36・05%、女36・98%)で、過去最低だった前回(二〇〇五年)の32・10%を4・41ポイント上回った。
川合 善明氏
【略歴】《1》弁護士《2》川越市選挙管理委員長、東京弁護士会副会長《3》早稲田大学政経学部《4》川越市《5》川越市松郷
【公約】《1》行財政改革《2》小、中学校の耐震化補強《3》地域医療体制の整備《4》交通渋滞解消などまちづくりの推進《5》子育て支援と少子化対策