2009年1月12日月曜日

「書道」ブームの兆し 県立松山女子高校

2009.1.10産経新聞を抜粋編集

 書道ブームの兆しが表れている。減り続けてきた書道人口が4年ぶりに増加。幅広い活動で高校の書道部がテレビ出演を果たしたほか、書道教育特区を設置した自治体も登場し、書道を題材にした漫画も人気を集めている。(森本昌彦)
 財団法人社会経済生産性本部がまとめた「レジャー白書2008」では、平成19年の書道の参加人口は390万人で、前年から70万人増加した。ピーク時の820万人には及ばないが、4年ぶりに増加に転じた。

 「ブームを象徴する大きな出来事があったわけではないが、書道を楽しむ幅が広がっているのでは」。同本部余暇総研の主任研究員、柳田尚也さん(41)は、こうみている。

 部員数44人の大所帯を誇る埼玉県東松山市の県立松山女子高校。顧問を務める教諭の石原裕子さん(48)が赴任した8年前の部員は、わずか7人だった。

 部員が増えた理由は、実績と、パフォーマンスの存在だという。かな文字を中心に練習を重ね、「書の甲子園」として知られる国際高校生選抜書展の北関東ブロックで4年連続優勝。音楽に合わせ、巨大な用紙に歌詞を書くパフォーマンスはもともと部員集めのために始めたが、今ではテレビ出演を果たすほど人気を集めている。

 練習は運動部並みに厳しい。朝練に始まり、昼休みはミーティング、夜も7~8時まで自主練。大会前の合宿は連日、ほぼ徹夜だという。それでも、部長の小久保友貴さん(17)は「書いていると、いつの間にか朝になっている」と夢中だ。